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愛の中へ

相反する2つの風

小田さんが「愛」という言葉を使うとき
それはしばしば「音楽」と同意語のように
響いて来ることがあります。
小田さんにとって音楽は愛そのものなのかもしれません。





今まで分析して来た曲中に吹く風は
2つのタイプに大別されます。
<やさしい風>と<厳しい風>です。
「愛の中へ」には、珍しいことにこの2つの風が
同居しています。

“風と嵐”は同じ意味としてとらえることも出来ますが
この曲の場合、“陽の光と闇”という対語が後に続く為
船を後押ししてくれる<やさしい風>であるとわかります。
<厳しい風>の方は少し複雑で
実際に吹いているわけではなく、吹かれたように見える
という『例え』で表現されています。

“風と嵐”“陽の光と闇”
更に「風」そのものが持つ真逆の“やさしさと厳しさ”。

大学院を修了して数年後
グループのメンバーが5人になった頃に作られたこの歌。
音楽の世界で生きてゆくことを心に決めた時
既に小田さんの中には、音楽という名の愛が孕む
“陰と陽”“明と暗”全てを引き受ける覚悟が出来ていたのですね。

人生には良いこともあれば悪いことも起きる。
小田さんはいつもそんなスタンスで歌を作っているように思えます。
そのバランス感覚が、彼の歌を普遍的なものにしているような気がします。

愛の中へ_e0064189_041138.jpg

あなたの歌は

いつも

時空を

軽々と越えてゆく
by kazemiti | 2007-09-12 00:44 | Trackback | Comments(0)

歌と風 空と緑と


by kazemiti