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あの日の風

'80.6.29 番外

       空が泣き、大地がふるえ、「風は木の葉を揺らす」

この年の5月、2人の前途有望なミュージシャンが亡くなりました。
「ジャックス」というグループのドラマーとしてデビューして、
80年当時は作曲家、アレンジャーとして引っ張りだこだった木田高介氏。
そして若きスタジオミュージシャン、阿部晴彦氏。
2人はイルカさんのレコーディングで河口湖に滞在中、
交通事故でふいに命を落とします。
この2人との直接の接点はなかったオフコースですが、
イルカさんとは昔、同じ事務所に所属していて、とても仲が良かったのです。




初めての武道館公演を無事に終え、オフコースは夏休みを迎えようとしていました。
でもその前に、もう一仕事。
大切な友人であるイルカさんの心に寄り添い、共に悲しみ、
元気づけなくてはなりません。

この日は「日比谷野外音楽堂」で午後3時から、
木田さんと阿部さんの「追悼コンサート」が行われたのでした。

何故「番外」なのかというと、正式にチケットを購入して、
場内に着席して観た訳ではないからです。
場外で立ったまま、音だけを聞きました。
ステージも全く見えない状態です。
なので、オフコースの面々がどんな服装で登場し、
どんな表情をしていたのか、まるでわかりません。

この日は朝から雨が降り続いていました。
場外には、やはりチケットを入手出来なかった人達がいっぱい、
傘を差して立っていました。
ダ・カーポ、大久保一久、パンダフルハウス、南こうせつ、吉田拓郎etc
2人の死を悼んで大勢のミュージシャンが集まりました。

オフコースのステージは楽器演奏もなく、アカペラを一曲歌っただけでした。
「あなたのことは忘れないよ.........」......そう、「いつもいつも」です。
彼等の歌声が静かに、静かに、空に吸い込まれて行きました。

オフコースが退場し、相変わらず雨は降り続いていましたが、
最後まで聞いていよう、と思っていました。
ところが........。
急にゴーッという地鳴りが響き、ん?と思っているうちに、
すぐ側に立っていた数本の大木が、ゆっさゆっさと揺れ始めたのです。
(地震......!?)
日比谷公園内ですから、アスファルトではなく、土の地面です。
あんなにたくさんの自然に囲まれた場所での地震は初体験でした。
地球までもが2人の死を悲しんでいる。そんな気がしました。

外でこれだけ揺れを感じたのだから、震度5はあったかも、
と思い、急いで帰途につくことにしました。
最寄りの地下鉄駅に行くと、なんてことはなく、
通常通り電車は動いていて、無事に横浜まで帰ることが出来ました。
実際は、震度3だったようです。
きっと、ゆさゆさ揺れる大木に惑わされたに違いありません。
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Commented by hide21c at 2005-11-26 02:09 x
人生って何なのでしょうか。
志半ばで無念の死を迎えた本田美奈子さん、夏目雅子さん、
殺人鬼の手に掛かった小学生。
ある時理事長に聞いたことがあります。
痴呆(認知症)何故あるのでしょうか、と。
「神様もミスをしたんですね。」と言う答えでした。
とりとめのない話題でスイマセン。
Commented by ふみんこ at 2005-11-26 10:10 x
>志半ばで無念の死

今春の列車事故。 大学に入学したばかりの人も何人か亡くなられました。 かほも高校に入学したばかりで地下鉄通学が始まったばかりで人ごととは思えず、沈みました・・・・
Commented by kazemiti at 2005-11-26 10:13
眠れない夜中は、ついつい哲学的な思いに耽るよね。
hideさんのように、仕事も遊びも全力投球の人は特に、
こうやって時折立ち止まって思いを巡らす時間が必要かも?
答えが明確に出る命題ではないんだけどねっ。
Commented by kazemiti at 2005-11-26 10:21
誰も明日のことはわからない。
だから精一杯今を生きていかなくちゃ、と頭ではわかっていても
つい流されている私です。
その点hideさんは一度体験しているから、今、人生謳歌してるよね〜。

イルカさんはこのあと、小田さんのアレンジで「我が心の友へ」
というアルバムをリリースしました。
このアルバムタイトル曲が木田さんのことを歌っていて、
じわ〜っと泣けます。機会があれば聞いてみて、と言いたいけど、
昔の曲だからなぁ........。
by kazemiti | 2005-11-26 00:49 | コンサート | Trackback | Comments(4)